概要説明

WonderLookPROは色空間を高精度に管理し、LUTという形で外部と入出力を行うことで映像制作を支援します。より良い色再現の映像制作を求めるすべての方に役立つソリューションです。



コアエンジン

WonderLookPROは下記のコアエンジンを中心に各種機能を実現しています。これらのエンジンはは富士フイルムにより開発された技術をブラッシュアップして使用しています。

コアエンジン

内容

内部の色管理


共通色空間としてACESリニアを採用。CameraLOG, モニタ色空間、 ACES色空間をサポートし、順方向、逆方向、相互の高精度変換を実現

各種色調整アルゴリズム:ASC CDLに加え、自由度の高いトーンカーブ、色温度調整、疑似アイリス、CCUエミュレーション、Vector12色の色相、彩度、明度など

フィルムルック

各種映画用ネガフィルム、ポジフィルムのプロファイルを計測したデータをフィルムルック用レンダリングとして活用

LUTBOX制御

IS-mini, IS-miniX, teradek COLR, FSI BoxIO, ASTRO DESIGN SB-4024, Panasonic Varicam シリーズ、ARRI製AlexaSxT, MINI, Amiraの制御

LUTファイル入出力

DaVinci, Trulightをはじめとした各種LUTフォーマットの入出力

入力色空間、出力色空間を変換可能

モニターキャリブレーション

少ない点数のカラーパッチでモニタのプロファイルを作成し、誤差を補正する変換を生成


基本機能


色管理機能



色管理機能の概略を列挙します。

機能

内容

カメラの色空間対応

70種以上のカメラの色空間を計測し、CloudLUT経由で色空間として利用可能。カメラ間の相互変換、カメラに依存しないカラコレなどを実現し、映像制作の自由度と精度を高めます。

モニター色空間

Rec709/Rec2020などの色空間、SDRのガンマに加え、HLG, PQに対応。HLGも含め、すべての色空間で逆変換も可能なため、入出力で自由に利用可能。

グレーディングスペース

カラーコレクションはACESリニアと互換性のある、ACESproxy, ACEScc, ACEScct、独自の高ビット分解能色空間HSLA、SLOG3, LogCなどのカメラの色空間から選択可能。

マッピング機能

Rec2020からRec709, HDRからSDRなど、広い色空間から狭い色空間に変換する際に、ハードクリップしないマッピングをプリセットで利用可能。マニュアルで設計することも可能。

簡易セットアップ機能

ニュートラルな物体を指定するだけでグレーバランス実現、特定の色をターゲットの色にマッチングするカラーマッチング機能など、カメラ間のマッチングを簡略化する支援機能を搭載

色調整機能

Tone/Simple/LGG/SOP/Vector/CCUのインターフェースでカラコレ可能。Toneはシステムカーブを直接調整することで適切なLMTを作成することができる。

数値計算機能

グレースケールや3D inputなど入力データを自動生成してLUT計算結果を数値で確認可能。エクセル等のスプレッドシートにもコピー可能。



LUT管理機能


LUTに関する機能を列挙します。LUT提供サービス、LUTのファイル読み書き、変換などが含まれます。

機能

内容

CloudLUTの利用

インターネット経由でダウンロード可能な70種以上のカメラのIDT、ACESのRRT、20種以上のフィルムルックを含むCloudLUTサービスを利用可能。

LUTファイルの読み込み

Davinci, Trulightを始め、多くの形式のLUTファイルを読み込み可能。

LUTファイル変換機能

読み込んだLUTファイルを、異なるカメラに対応した変換、異なるモニタに対応した変換、などを行うことができる。

LUTファイル結合機能

2種のLUTファイルを入力用LUT、出力用LUTとして使用することが可能。連結したLUT出力も可。

CTL対応

AMPASが管理する色変換スクリプト言語のCTLに対応。64^3のLUTとして読み込むことができる。

LUTファイル書き出し機能(Export)

WonderLookProで作成した色変換は、DaVinvi, Trulightなど多くの形式のLUTファイルとして書き出し可能。入出力全体を1本のLUTとして出力するだけでなく、Grading Spaceへの入力変換、Grading Spaceからの出力変換、カラーコレクションのみを切り出した変換、など数種類のLUTを同時に書き出すことができ、ポストプロダクションの自由度が広がる。


LUT DEVICE制御

対応するLUTBOXおよび対応する機能を示します。

LUTBOX

3DLUT

内容

IS-mini

26^3

(Triangular)

USB/LAN接続、LUT送信、LUTのフラッシュメモリ書き込み、バイパスモード、カラーパッチ再生(矩形のみ:入力信号フォーマットまたは59.94i)、TimeCode取得、GenLock状態取得、OSD表示(256x64 1色), ファームウエア更新

IS-miniX

26^3

(Triangular)

(IS-miniに加え)フレームキャプチャ、カメラのメタデータ取得、静止画送信、静止画再生(入力フォーマット、1.5G 59.94i,3G-A 59.94p, 3G-B 59.94p)、LUT有無のワイプ表示、Live/静止画のワイプ表示、FrameLine表示(中央クロスと3種の矩形)、クロマキーの背景静止画再生、アルファチャネルでライブと合成した静止画再生、アニメーション合成

teradek

COLR

33^3

LAN/WiFi接続、LUT送信

FSI BoxIO

33^3(1ch mode)

17^3(2ch mode)

LAN/WiFi接続、LUT送信、静止画キャップチャ、カメラのメタデータ取得

ARRI

Alexa/Amira

33^3

LAN/WiFi接続、LUT送信、フレームグラブ、カメラ制御、メタデータ取得

Panasonic

Varicam Series

17^3

LAN/WiFi接続、LUT送信、カメラ制御、メタデータ取得

ASTRO

SB-4024

32^3

LAN接続、LUT送信、内蔵LUT呼び出し、動作モード制御(HD/4K相互変換)

カテゴリー

機能

内容

LUTBOX

制御

ネーミング

各デバイスに自由にネーミングが可能。リストにその名前で表示。

グルーピング

複数の同一タイプのデバイスを任意の数のグループにまとめることが可能。同じグループのデバイスには同時に同じLUTが送信される。4台をグループ化して4Kとして使用可能。IS-miniXでは4K解像度のフレーム画像をキャプチャ可能。

ルックシンク機能

入力変換、出力変換の異なる複数のデバイスまたはグループのルック作成を同時に行うことが可能。

ロック機能


選択したLUT Deviceのみ色を変更する操作を禁止することが可能。誤操作防止。

スケーラビリティ

接続台数

USB接続:上限なし、LAN接続:253台まで。ただし、制御可能な台数はライセンスによる。

Entryライセンス3台、Standardライセンス 5台、Corporateライセンス 20台。オプションにより増台可能。



色調整機能

色調整機能は、ユーザーインターフェースによりパラメーターを生成することで行います。画像を使った自動色調整機能も利用できます。

カテゴリー

機能

内容

マニュアル色調整

Tone Curve

最大32点までの調整点を設置して調整可能。RGB共通または独立でのカーブ作成可能。システムトーンカーブを直接修正することで、Grading Spaceでの最適なカーブを生成することも可能。

Simple

色調整初心者でも直感的に調整可能なインターフェース。カラーバランス、色温度調整、疑似アイリス調整、彩度調整、硬さ調整、ハイライトのニー調整が可能。

LGG/SOP

ASC CDLパラメーター生成のためのコントロール。Lift/Gain/Gamma(Shadow/Middle/Highlight)またはSlope/Offset/Gammaでの調整が可能。

Vector


12色の色相の色について、色相、彩度、明度を独立に自由に調整できるコントロール。さらに、高明度/低明度、高彩度/低彩度、に分離して、それぞれに対して調整することもできる。

CCU

システムカメラのCCUのエミュレーション。R/Bのバランス、シャドー調整、ペデストリアル、ニー、ガンマ、疑似Irisなどが調整可能。

自動色調整

Neutralize

キャプチャまたは読み込んだ画像のニュートラルエリアを選択し、その領域のRGBカラーバランスを自動でニュートラルにする機能。IS-miniXを使用すると、その場でキャプチャしてグレーバランスを取ることが可能。

Color Matching

あらかじめ画像から記憶させた目標色に対して、選択した領域の色を色相、彩度調整により自動マッチングさせる機能。異なるカメラで肌色を一致させるなどの目的に有効。

Color Shifting

あらかじめ画像から記憶させた目標色に対して、選択した領域の色をカラーシフトにより合致させる機能。目的はNeutralizeと同じだが、ニュートラルな物体が利用できない場合に有効。



ルック管理機能

作成した色調整は、ルック情報としてルックリストに保存できます。ルックリストはグループ管理されており、ファイルへの読み書きが可能です。

カテゴリー

機能

内容

ルック管理

ルック保存機能

色調整機能を使って作成したルックを、LUTの設定とともに保存できます。LUTBOXからTimeCodeを取得できる場合はTimeCodeとともに保存します。また、IS-miniXを使用している場合は、キャプチャ画像、カメラのメタデータも同時に保存します。静止画を使用している場合は、静止画を変換した画像をサムネールに使用します。

ルック呼び出し機能

保存したLOOKをワンクリックで呼び出してLUTを生成してLUTBOXに適用することができます。ルックのみ適用、LUTも差し替えて適用、モニタ設定も適用、など、適用レベルを選択することができます。

漸次的ルック適用機能

ルック呼び出し時に、瞬間的に適用するのでなく、設定した時間をかけてなめらかに適用していくことができます。

ルック再編集機能


保存したルックは、呼び出して再編集後に上書き保存することができます。新規のルックとして保存することもできます。

タイトル・コメント機能

ルックにタイトルやコメントを設定することができます。タイトルはf2キーで連続的に入力することができます。また、OK/NG/HOLDのマークを設定することもできます。

フォルダ管理機能

ルックは日付ごとのフォルダに格納することができます。フォルダ間でのルックの移動やコピーも可能です。

ルックリスト保存・読み込み

フォルダ内のルックリストを一括で保存したり、読み込んだりすることができます。LUT情報もファイルに埋め込まれるので、1つのファイルだけで別のPCにLUTごと設定を移動することができます。

ルック作成支援

システムカーブ表示機能

グレートーンの入出力全体の特性を表す、システムカーブをリアルタイムに表示できます。ルック作成前のシステムカーブも同時に表示し、ルックによる補正程度をリアルタイムに確認できます。

カラーヘキサゴン表示機能

代表6色の入出力による色の変化を六角形で表示できます。作成したルックの色相や彩度方向の調整幅をリアルタイムに確認できます。

露出換算補正量表示

作成したルックの18%グレーにおける露出補正に相当する調整量をEV単位で表示します。

画像表示機能

キャプチャ、または読み込んだ画像に対してリアルタイムでLUT/Lookを適用して表示することができます。マウスのカーソルの位置、あるいは選択した矩形領域の平均の処理前(OCV)、ACES、処理後(MCV)の色の値を表示することができます。IS-miniXの場合は、Liveの映像を取り込んで連続的に表示することができます。

グラフ表示機能

表示している画像のヒストグラム、波形モニタ、ベクトルスコープをリアルタイムで表示することができます。画像上のマウスカーソルの位置に相当するグラフ上の位置を表示。

波形モニタとヒストグラムは、モニタ色空間でのnits表示(HDR対応)有り。

色域警告機能

Rec709の色域外、HDRの400nits, 1000nits以上の明るさ、の画素をfalse color表示で警告、100nits以上を明るさ別にfalse color表示、などの警告機能

Undo/Redo機能

LUTBOX別に色調整操作を記憶し、1000stepまでUndo可能。Redoで戻すことも可能。

外部コントローラー

Tangent社製コントローラーを使用可能。複数のコントローラーを別のLUTBOXにアサインすることも可能。




利用可能なカラーパイプライン


機能

内容

Cloud LUT

(Scaling) ⇒ IDT ⇒ LMT ⇒ Rendering ⇒ ODT


IDTとRenderingはCloudLUT serviceからダウンロード可能。完全なデバイス非依存のワークフロー。LMTはどのカメラ、どのモニタでも流用可能。

RenderingはACESのRRTだけでなく、フィルムルックや硬さのバリエーションから選択可能。

Color Space



ODT(inv) ⇒ LMT ⇒ (Rendering) ⇒ ODT


モニター用色空間の変換。目的により、Renderingを加えたり、色調整を行うことも可能。

HDR/SDRの相互変換に利用。

IDT ⇒ LMT ⇒ (Rendering) ⇒ ODT


カメラ色空間をモニタ色空間に変換。目的により、Renderingを加えたり、色調整を行うことも可能。

忠実色再現を基本に、軽く色調整した映像を作りたい場合に使用。

IDT ⇒ LMT ⇒ (Rendering) ⇒ IDT(inv)


カメラ色空間をカメラ色空間に変換。

カメラBをカメラAとともにマルチカメラシステムとして使用可能。

Local LUT

Scaling ⇒ LMT ⇒ LUT ⇒ Scaling


LUTをそのままの状態で使用するワークフロー。入力側、出力側のスケーリングは可能。

カラーマネージメントは行われない。

Scaling ⇒ IDT ⇒ 【IDT(inv) ⇒ LUT ⇒  ODT(inv)】 ⇒ ODT


LUTの入力側、または出力側の色空間が既知の場合、再設定して使用することが可能。

例えば、カメラA向けに作成されたLUTをカメラB向けに変換して使用することができる。

NO LUT

Scaling ⇒ LMT ⇒ Scaling


LUTを使用せず、色調整だけを行うワークフロー。入力側、出力側のスケーリングは可能。

カラーマネージメントは行われない。

Abbreviation

Original Expression

Explanation

IDT

Inpupt Device Transform

カメラの10bit信号をACESリニアのカラーバリューに変換。カメラ内の信号処理の逆変換に相当する。

IDT(inv)

Inpupt Device Transform

(inverse)

IDTの逆変換

LMT

Look Modification Transform

カラーコレクション(入出力が同じ色空間)

Rendering

Rendering

シーン・リファードの映像をアウトプット・リファードの映像に変換。言い換えると、モニタ上で好ましい色再現となる映像に変換すること。

OOTFもここに含まれる。

ODT

Output Device Transform

デバイスに依存しないACES色空間からデバイスに依存するコードバリュー(10bit/12bit/16bit)に変換すること。 この変換には、モニタの狭い色空間にマッピングする変換が含まれる場合がある。

ODT(inv)

Output Device Transform

(inverse)

ODTの逆変換。




静止画関連機能

カテゴリ

機能

対応機器

Explanation

取り込み

画像読み込み

All

DPX, JPEG, BMP, PNG, TIFFの読み込みに対応

画像キャプチャ

IS-miniX, BoxIO, AlexaMINI,

Amira

10bitRGBとして取り込み可能

CG画像

All

グレーグラデーション、カラーバー、カラーパッチなどを利用可能

出力

画像保存

All

DPXまたはJPEG形式で、LUT処理前、処理後を選択して保存可能

画像のSDI出力

IS-miniX

LUT処理前として、またはLUT処理後として再生可能。単なる表示だけでなく、ワイプでLiveと比較したり、保存済みのLookを静止画を使って再調整したりすることができる。

クロマキー

IS-miniX

背景画像を送信後、キャプチャした画像のキー色領域を指定してクロマキー合成可能

アルファチャンネル合成

IS-miniX

アルファチャネル付きのPNGを転送し、半透過でライブと合成可

画像解析

画素値の抽出

All

マウスカーソルの位置、またはマウスで選択した矩形の領域の画素値を表示可能。また、選択した領域の平均画素値、またはすべての画素値をクリップボードにコピーしスプレッドシートに貼りつけることが可能。

ヒストグラム

All

LUT処理前後のヒストグラムを表示可能。色調整と連動して更新。画像上のマウスカーソルの位置の画素値を表示可能。グラフ画像をクリップボードにコピー可能。

Wave Form

All

LUT処理前後のWaveFormを表示可能。色調整と連動して更新。%表示に加え、10bit値、nits値も表示。画像上のマウスカーソルの位置の画素値を白丸で表示。グラフ画像をクリップボードにコピー可能。

Vector Scope

All

LUT処理前後のVector Scopeを表示可能。色調整と連動して更新。it値、nits値も表示。画像上のマウスカーソルの位置の画素値を白丸で表示。グラフ画像をクリップボードにコピー可能。




撮影条件解析・確認支援機能


IS-miniXのライブ取り込み機能、キャプチャー機能を活用した、撮影条件解析・確認支援機能を列挙する。

カテゴリ

機能

対応機器

Explanation

IDT関連

IDTカーブ

All

使用するカメラの入出力測定結果のグラフ。カメラの階調特性、ダイナミックレンジも確認できる。

CV情報

All

使用するカメラから出力されるCV値の最低値(暗黒下)、最大値(飽和する明るさ)、ダイナミックレンジ(EVまたは%単位)、18%グレーの適正CV値などの数値情報が確認できる

警告機能

All

カメラのダイナミックレンジに近い領域の画素をラベリングして警告可能

ライブ映像活用

Live Wave Form

IS-miniX

IS-miniXのライブ表示機能を利用し、特定の場所のシャドー、ハイライトなどの画素値をWaveFormモニタ上の白丸で確認できる。

Live Histogram

IS-miniX

IS-miniXのライブ表示機能を利用し、特定の場所のシャドー、ハイライトなどの画素値をヒストグラム上で確認できる。

エミュレーション

Exposure

コントロール

All

カメラの絞りのエミュレーション機能を使い、露出補正の効果をプレビューできる




モニターキャリブレーション関連機能


機能

内容

対応プローブ

XRite社製 i1pro, i1pro2, i1display OEM version

Klein社製 K-10A

Photo Research社製 PR-655/PR-670

JETI社製  Specbox1211/1201 (Window Only)

Konica Minolta社製 CS-200(Window Only), CA-210(Window Only), CS-2000

Colormetric Research社製 CR-100, CR-250

対応LUTBOX

IS-mini, ISminiX

カラーパッチ数

165(デフォルト)、769, 4136から選択

評価機能

モニターキャリブレーションの評価測定を行い、結果をグラフで表示

自動測定機能

グレーグラデーションや基本カラーなどを自動で測定する機能